シート張替
R75/5のオリジナルシートですが、劣化は進むばかりです。
程度の悪い中古車を買うと、少しでもマシな所とかオリジナル
な所を探して気休めにするのですが、勘違いが後で見つかって
ガックリすることも・・・・
シート表皮の下からはみ出たビニールはひょっとして新車時の
養生用のカバーの名残りではないかと。
とりあえず張替のため思い切って剥がしました
この手の75/5は必ずここが弱点らしく、破れています。
表皮もカチカチでご臨終。
裏側のナットを外してモールを取り外します。
ベースの穴空きは見なかった事にして・・・・
刷毛塗りで補修された跡が嫌な予感
表皮はモール裏のボルトで固定
錆びたナットを緩めてモールを外す・・・
丁寧にジョイント部分は糸で縫われていましたが
もう再利用不可。
破れたサイド部分を裏側から補修?の痕・・・
先ほどのビ二―ルはその際に入れたらしい!!新車時の養生カバー
では無かったみたい。馬鹿だね―
新しい表皮はレプリカ品で海外より取り寄せ
国内の業者の半分以下の値段で非常に安かったのですが
巧く張替できるかちょっと不安。理由は2つ
40年物のウレタンベースにピッタリ緩まず張れるか?
ヨレヨレのシートモールを再利用できるか?
やはり前か?前の前のオーナーが苦労して張り替えたらしく
留め金が純正で無いのです。シートを止めるカラクリはアルミ
のシートモールのレールにT字頭のボルトを引っ掛けて90度
裏からひねってボルトを締める構造。 これが腐食したのか
3mmのボルトの頭を潰して代用したらしい。
パーツリストには確かに似たような部品が存在します
こいつで表皮を挟んだモールを裏から引っ張るのです。
さすがドイツでもシートの張替方はマニュアルには載って
いませんでした。(シート屋の仕事です)
結局、前修理者と同じ物を作成(笑)
3mmボルトの頭をサンダーで摺って加工
こんな感じです
シートが弛まないように引っ張るのですが、相手は伸びるので
引っ張る程度が解らないのです、またシートのセンターがいつ
の間にかずれていたり・・・
この貫通場所が正しい位置かは不明のまま
お世辞にもお金をもらえる仕事とは言えず
張替前
張替後・・・エンブレムもシート押えを兼用していたらしく
穴開け位置不良でセンターよりずれてしまい
ましたねえ。
ノーマルに比べてコーナー部分の密着度が今ひとつ不足です
がぱっと見は解らない気がします。
妥協の産物が完成=直ぐに意味も無く試乗する人
こちらは アメリカのサイトに出ていた画像です。
純正は光沢があり、テール部分の丸みがやはり違う
あちらは気候も良く、劣化せずに残っているのでしょうか?
タイヤはなぜか、廉価なダンロップK70ですが
キャンディーブルーの純正塗装が眩しい限り
ついでに 広大に広がる芝生と美しいガレージ
ルーシーとかキャッシーと言う名の娘も出てきそうな雰囲気
・・・隣の花は赤いだったか? 古いことわざです
住む世界が違うと言う事で、一応マニュアルに無い修理完了です。